Q
父が先日他界し、相続人は母と私です。
私は家庭裁判所で相続放棄の手続きを行いました。このため私は生命保険金のみ受け取り、他の遺産は母がすべて取得しました。
相続税の計算をする場合、債務や葬式費用は遺産から控除できると聞きましたが、相続放棄をしていても控除をすることができるのでしょうか。
A
相続を放棄した場合には債務控除の適用を受けることはできませんが、葬式費用についてのみ控除を受けることができます。
通常、遺産を相続した場合には、現預金や不動産などの積極財産だけでなく、借入金や未払金などの消極財産も相続しますので、積極財産の価額から消極財産の価額を差し引くことができます。
相続を放棄した場合には、積極財産も消極財産もどちらも放棄することとなります。したがって、相続税も発生しません。
しかし、ご質問のケースのように生命保険金は相続を放棄しても受け取ることができます。この場合には、当然その財産については相続税の課税対象になります。
この場合、相続放棄をしていると債務も放棄しているので、債務の価額を生命保険金や遺贈財産の価額から差し引くことはできません。
ただし、相続放棄をした人が被相続人の葬式費用を負担した場合には、その葬式費用については債務控除の適用があります。
なお、相続放棄があった場合には生命保険金の非課税金額を計算する際の法定相続人の数にその相続放棄した人を含めますが、相続放棄した人は非課税の適用を受けることができません。
(生命保険金の非課税金額=500万円×法定相続人の数)
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